CampReady
季節別特集

冬キャンプの持ち物と服装リスト|電源あり・なしで変わる装備【2026】

※アフィリエイト広告を含みます

雪の残る林の手前の草地に並ぶ色とりどりのテント
Photo: Neha Maheen Mahfin / Unsplash
目次

ご注意: 気温は気象庁の平年値(1991〜2020年)で、その年の寒波や放射冷却で±5℃は動きます。安全に関する数値はNITE(製品評価技術基盤機構)・消費者庁・国土交通省・NEXCO中日本・JAFの公表資料から引いています。器具の使い方は各メーカーの取扱説明書が優先です。製品の仕様・価格は執筆時点のものです。


冬キャンプの持ち物は、ゼロから揃え直すものではありません。春や秋に使っている3シーズンの装備を土台に、寒さで足りなくなる部分だけを足すと考えると、買うものはかなり絞れます。

この記事では、関東の冬の最低気温から逆算して、何を足せばいいかをチェック表にまとめました。服装は3層の重ね着、寝床は電源サイトかどうかで分け、最後に一酸化炭素・低温やけど・雪道の3つの安全の話をします。月ごとの細かい気温は12月と1月の記事に分けています。


冬キャンプはどのくらい寒い?

まず、冬の関東のキャンプ場がどのくらい冷えるかです。気象庁の平年値で、日最低気温を12月上旬・1月下旬・2月下旬で並べました。

観測所(標高)12月上旬1月下旬(寒さの底)2月下旬
東京(6m)5.3℃1.0℃2.9℃
熊谷(30m・内陸)3.4℃-0.4℃1.2℃
河口湖(860m)-1.3℃-6.2℃-3.4℃
奥日光(1,292m)-3.1℃-8.3℃-6.9℃

出典:気象庁「過去の気象データ検索」平年値(旬ごとの値、統計期間1991〜2020年)

晴れて風のない夜は、放射冷却でここからさらに3〜5℃下がります。このサイトでは「最低気温の平年値 − 5℃」をシュラフに必要な快適温度の目安にしていて、そうすると平地でも快適-5℃前後、標高800m以上は-10℃前後が要ります。3シーズンシュラフ(快適5℃前後)では、関東の平地の12月上旬でも足りません。


冬キャンプの持ち物チェックリスト:3シーズンの装備に足すもの

テント・タープ・チェア・テーブル・ランタン・調理道具など、ふだんの装備はそのまま使えます。冬に足すもの・替えるものだけを、優先度つきで並べました。

カテゴリ冬に足すもの優先度理由
寝床冬用シュラフ(快適-5℃前後)必須平地でも明け方は0℃前後
寝床クローズドセルマット(エアマットの下に重ねる)必須冷えは上より地面から来る
寝床電気毛布(電源サイト)か湯たんぽ(電源なし)必須シュラフの不足分を補う
服ダウンジャケット・中綿パンツ必須日が落ちると0℃近くまで下がる
服ニット帽・ネックゲイター・手袋2組・厚手の靴下必須頭・首・手足の先から冷える
服底の厚い防寒ブーツ必須凍った地面の冷えは靴底から来る
火と食事寒冷地向けのガス(CB缶ならプロパン配合など)必須普通のCB缶は10℃を下回ると気化しにくい
火と食事保温ボトル・温かい飲み物あると楽夜と朝の体を中から温める
安全一酸化炭素チェッカーストーブを使うなら必須一酸化炭素は色も臭いもない
電気モバイルバッテリー(上着の内側に入れておく)あると楽低温でスマホの電池が減りやすい
車スタッドレスタイヤとチェーン標高800m以上は必須雪と路面凍結

この中で、最初の1泊の快適さをいちばん左右するのは寝床(マットとシュラフ)です。服や火は昼間に何とでもなりますが、寝床が足りないと夜中に何もできなくなります。

冬の寒さは地面から。シュラフより先に足したいのがマット

冬の持ち物の最初の1枚

サーマレスト Zライト ソル レギュラー

R値2.0・410gのクローズドセルマット。手持ちのエアマットの下に敷くだけでR値を足せて、パンクの心配もない。冬の凍った地面からの冷えを止める、冬装備のいちばん最初の1枚。参考価格 ¥9,000〜10,500

💡 ここで迷ったら

冬用シュラフの入口

ナンガ×3ten 別注 オーロラテックス 600DX

快適使用温度-6℃/下限温度-11℃(ナンガ独自基準)・約1,150g・収納Φ18×30cm・760FPダウン600g。表地は撥水のオーロラテックスで日本製。関東の平地なら12〜2月を通してこれ1本で眠れる。同じ温度帯のライト630DXより3万円近く安い。参考価格 ¥37,480〜41,800

冬用シュラフを買わずに3シーズンシュラフを延ばす方法や、寝袋13本を快適温度順に並べた一覧はキャンプの寒さ対策とシュラフの選び方にまとめています。


冬キャンプの服装:ベース・ミドル・アウターの3層で考える

冬の服装は、1枚の厚いコートより薄いものを3層に重ねるほうが調整しやすく、暖かく過ごせます。モンベルは公式サイトで、この重ね着(レイヤリング)の3層の役割を次のように説明しています。

雪の上に立つニット帽と青いジャケットの人
頭・首・手足の先を覆うと、同じ服でも体感がかなり変わる (出典: Олег Мороз / Unsplash)
層役割(モンベル)冬キャンプでの具体例
ベースレイヤー(肌着)汗を素早く吸水拡散し、汗冷えを防ぐ化繊かウールの長袖・タイツ
ミドルレイヤー(中間着)保温しながら、ウエア内をドライに保つフリース、夜はダウンジャケットを重ねる
アウターレイヤー(外側)雨・風・雪から体を守る風を通さないシェル、焚き火の前では難燃素材の上着

綿の肌着を避ける理由

モンベルはQ&Aで、アウトドアで綿のウエアを避ける理由を「いったん濡れてしまうと乾きにくく、汗冷えの原因になるため」と説明しています。ファイントラックも、水の熱伝導率は空気の約25倍とされ、肌やウエアが濡れていると急に体温を奪われると書いています。

冬キャンプでは、設営やペグ打ちで意外と汗をかきます。その汗が日没後に冷えて体温を奪うので、肌に触れる1枚目だけは綿を避けるのがいちばん効く対策です。

💡 ここで迷ったら

昼も夜も使う中間着

モンベル クリマグリッド パーカ

格子状の起毛で保温性と通気性を両立したフリース。設営で汗をかく昼間はこれ1枚で動けて、夜はダウンジャケットの下に着るミドルレイヤーになる。シュラフの中に着込んで保温を足すこともできる。参考価格 ¥10,000〜

時間帯ごとの着方

時間帯着るものポイント
昼(設営・散策)ベース+フリース+シェル動くと暑いので、汗をかく前にシェルを脱ぐ
夕方〜夜(焚き火)+ダウンジャケット+中綿パンツ、いちばん外に難燃の上着日が陰った瞬間に1枚足す。ダウンは火の粉で穴が開く
寝るときベース+フリース、ニット帽と替えの靴下ダウンジャケットは脱いでシュラフの上からかける。着込みすぎると汗で明け方に冷える

頭・首・手・足

体の中心は着込めば温まりますが、頭・首・手足の先は覆わないと冷えたままです。

  • 頭と首: ニット帽とネックゲイター。寝るときもかぶったままにすると、シュラフの首元から逃げる熱が減る
  • 手: 設営やペグ打ち用の薄手と、焚き火の前で使う厚手の2組
  • 足: 厚手のウールの靴下と、寝るとき用の替え。靴は底の厚い防寒ブーツ

電源あり・なしで変わる寝床の装備

冬キャンプの装備で、電源サイトかどうかで変わるのは寝床です。

電源サイト電源なし
シュラフ3シーズンシュラフ+電気毛布でも平地なら眠れる冬用シュラフ(快適-5℃前後)が基本
足すもの電気毛布(明け方まで温度が続く)湯たんぽ(寝入りの3〜4時間)、ポータブル電源+電気毛布
マット必要(電気毛布の熱を地面に逃がさない)必要
注意点電源の容量(アンペア)の上限を確認湯たんぽは明け方には冷める

💡 ここで迷ったら

電源サイトの寝床に

山善 電気敷毛布 140×80cm YMS-F33P

消費電力50W、消費電力量は強=約35Wh/適温=約22Wh/弱=約13Whと公表済み。丸洗い可でコントローラー着脱式。電源サイトならそのまま、電源なしならポータブル電源と組み合わせて一晩もつ計算がしやすい。参考価格 ¥5,000〜7,000

💡 ここで迷ったら

電源なしの底上げ

マルカ 湯たんぽ Aエース 2.5L 袋付

直火・IH対応の金属製で、バーナーでそのまま沸かせる日本製。寝入りからの3〜4時間、足元を温めてシュラフの不足分を補う。付属の袋に入れ、シュラフを温めたら足元から少し離して使う。参考価格 ¥2,200〜3,000

電源なしのサイトで電気毛布を使うときのポータブル電源の容量の計算は電気毛布はポータブル電源で何時間もつ?に、電源に頼らずに寝床を暖める順番は冬キャンプの寒さ対策は電源なしでもできる?にまとめています。


火と食事:CB缶は10℃を下回ると気化しにくい

冬の朝、カセットコンロの火が弱い・点かないのは故障ではありません。イワタニはよくある質問で、カセットボンベは「10℃を下回ると気化しにくくなり、5℃以下になると、ほとんど気化しなくなる」と説明しています。イソブタンの比率を高めた低温対応のパワーゴールドでも、5℃を下回ると気化しにくく、0℃以下では使えないとしています。

冬の朝は平地でも0〜5℃なので、普通のCB缶はまず使えないと考えておくほうが確実です。対策は、プロパンやイソブタンを配合した寒冷地向けのガスを選ぶこと、缶は使う直前までテントの中やシュラフの足元に置いて冷やさないことです。火や湯で缶を温めるのは破裂の危険があり、厳禁です。

💡 ここで迷ったら

冬のCB缶

SOTO パワーガス 3本パック ST-760

液化ブタンに液化プロパンを配合したCB缶で、メーカーが「寒冷地での使用可」とうたう定番。240g×3本。SOTOのカセットガス式器具用として販売されているので、他社のコンロで使う場合は各メーカーの指定を確認してから。参考価格 ¥900〜1,500(3本)

CB缶とOD缶の違いと、気温10℃・5℃・0℃を境にした選び方は冬キャンプのガス缶はCB缶とOD缶のどっち?で解説しています。


冬キャンプの安全:一酸化炭素と低温やけど

冬キャンプの事故で特に気をつけたいのは、暖房に関わる2つです。

雪の中で焚き火にあたる人の足元
焚き火やストーブはテントの外で。中で使うと一酸化炭素が短時間でたまる (出典: Kezadri Abdelhak / Unsplash)

一酸化炭素:テント内では9〜15分で200ppm超

NITE(製品評価技術基盤機構)は2021年の注意喚起で、テントの中など換気が不十分な場所でたき火をしたり、ガスこんろ・ストーブ・ランタンを使ったりすると一酸化炭素中毒に至るおそれがあるとしています。NITEの実験では、2ルームテントの中のたき火で約9分、ソロテントのフライシートを閉めてガソリンストーブを使うと約15分で、一酸化炭素の濃度が200ppmを超えました。テントの外で使っていても、風向きによっては燃焼した空気が中に入り込むことがあるとも書かれています。

一酸化炭素は色も臭いもないので、気づいたときには動けなくなっていることがあります。石油ストーブを使うなら、換気口を2か所以上開け、一酸化炭素チェッカーをテントの上部に吊るし、寝るときは消すのが前提です。

💡 ここで迷ったら

ストーブより先に

モノンズ 一酸化炭素チェッカー キャンプ用

乾電池式で、テント上部に吊るすだけ。一定濃度で85dBの警報と日本語音声で知らせる。乾電池は低温で性能が落ちるので、冬は毎回テストボタンで鳴るのを確かめてから使う。参考価格 ¥1,700〜2,300

石油ストーブをキャンプで使うときの換気の取り方と機種の比較は、11月のキャンプの暖房の章にまとめています。

低温やけど:44℃でも3〜4時間で起こる

湯たんぽやカイロは、熱いと感じない温度でもやけどになります。NITEの資料では、44℃で3〜4時間以上、46℃で30分〜1時間、50℃で2〜3分で低温やけどになるといわれています。厚手のタオルやカバーで包んでいても起こります。

消費者庁によると、事故情報データバンクには2009年9月〜2017年10月の間に湯たんぽの事故が363件寄せられ、うち240件がやけどでした。消費者庁は、長時間体に接触させないこと、布団を温めた後は寝る前に布団から出すことを呼びかけています。NITEはカイロについても、直接肌に当てない、寝るときには使わないとしています。

シュラフの中で使う場合は、寝る前にシュラフを温めておき、寝るときは足元から少し離す使い方が安全です。湯たんぽの種類ごとの使い方はキャンプの湯たんぽの選び方と使い方で詳しく書いています。


車と道路:冬用タイヤ規制とチェーン規制

標高800m以上のキャンプ場へ行くなら、車の準備も持ち物のうちです。

冬用タイヤ規制とチェーン規制の違い

規制内容出る条件
冬用タイヤ規制冬用タイヤ(スタッドレスタイヤなど)かタイヤチェーンを付けていないと走れない。4WDも対象雪や凍結のとき
チェーン規制スタッドレスタイヤや4WDでも、タイヤチェーンを付けていないと走れない大雪特別警報や緊急発表が出るような異例の降雪のとき

出典:NEXCO中日本「冬道の交通規制」、国土交通省「チェーン規制について」

チェーン規制の対象区間は、関東から近いところでは中央道の須玉IC〜長坂IC(山梨県、8.7km)と国道138号の山中湖・須走(8.2km)が国土交通省の一覧に載っています。八ヶ岳や富士山麓のキャンプ場へ向かう道です。スタッドレスタイヤを履いていても、チェーンを積んでおくと安心です。

年末年始のロードサービスは「バッテリー上がり」が1位

JAFの発表では、2025年12月27日〜2026年1月5日の年末年始のロードサービスは85,707件でした。四輪の一般道では過放電バッテリー(バッテリー上がり)が34,830件で1位、全体の4割を超えています。2位はタイヤのパンク等、3位は破損・劣化したバッテリーです。

キャンプ場でエンジンをかけずにライトや車内の電源を使い続けると、寒さで弱ったバッテリーが上がりやすくなります。古いバッテリーのまま冬に出かけるなら、出発前に点検しておくと安心です。

結露と凍結

冬のテントは、寝ている間の呼吸や汗の水分でフライシートの内側が結露します。スノーピークはサポート記事で、結露の原因を呼吸や汗の水分と外気との温度差とし、換気と風通しで軽くなると説明しています。氷点下では結露がそのまま凍るので、ベンチレーターは閉め切らず、撤収は日が当たって乾いてからのほうが帰宅後が楽です。濡れたまま畳んだテントは雨のあとのテントの乾かし方と同じ手順で乾かします。


冬キャンプの持ち物 ベストチョイス早見表

この記事で挙げた冬の持ち物を、軸ごとに1つずつ絞った表です。初めての冬キャンプで最初に揃えるなら、マット → シュラフ → ガス → 一酸化炭素チェッカーの順がおすすめです。

軸これがおすすめ価格目安
地面の冷えを止めるサーマレスト Zライト ソル9,000〜10,500円
冬用シュラフの入口ナンガ×3ten 別注 オーロラテックス600DX37,480円〜
昼も夜も使う中間着モンベル クリマグリッド パーカ10,000円〜
電源サイトの寝床山善 電気敷毛布 YMS-F33P5,000〜7,000円
電源なしの底上げマルカ 湯たんぽ Aエース 2.5L2,200〜3,000円
冬のCB缶SOTO パワーガス ST-760900〜1,500円(3本)
ストーブを使うなら最初にモノンズ 一酸化炭素チェッカー1,700〜2,300円

よくある質問(FAQ)

冬キャンプの持ち物で必須なものは?

ふだんの装備に足す必須のものは、冬用シュラフ(快適-5℃前後)、エアマットの下に重ねるクローズドセルマット、電気毛布か湯たんぽ、ダウンジャケットと中綿パンツ、ニット帽・ネックゲイター・手袋・厚手の靴下、防寒ブーツ、寒冷地向けのガスです。石油ストーブを使うなら一酸化炭素チェッカー、標高800m以上へ行くならスタッドレスタイヤとチェーンも必須です。

冬キャンプの服装はどうすればいい?

ベースレイヤー(化繊かウールの肌着)、ミドルレイヤー(フリースやダウン)、アウターレイヤー(風を通さないシェル)の3層を重ね、気温と運動量に合わせて脱ぎ着します。綿の肌着は汗で濡れると乾きにくく汗冷えの原因になるので避けます。夜はダウンジャケットと中綿パンツを足し、ニット帽・ネックゲイター・手袋・厚手の靴下で頭・首・手足の先を覆います。

冬キャンプは電源なしでも大丈夫?

関東の平地なら、快適-5℃前後の冬用シュラフとクローズドセルマット、湯たんぽの組み合わせで電源なしでも眠れます。湯たんぽは明け方には冷めるので、標高の高い場所や寒波の夜は、ポータブル電源で電気毛布を使うか電源サイトを選ぶほうが確実です。

テントの中でストーブを使っても大丈夫?

NITEは、テントの中など換気が不十分な場所でストーブやガスこんろを使うと一酸化炭素中毒に至るおそれがあるとしています。NITEの実験では、テント内のたき火で約9分、フライシートを閉めたソロテントでのガソリンストーブで約15分で一酸化炭素が200ppmを超えました。使う場合は換気口を2か所以上開け、一酸化炭素チェッカーを上部に吊るし、寝るときは消します。

湯たんぽで低温やけどになるのはなぜ?

NITEの資料では、44℃で3〜4時間以上、46℃で30分〜1時間触れ続けると低温やけどになるといわれています。熱いと感じない温度でも起こり、タオルやカバーで包んでいても防げません。寝る前にシュラフを温め、寝るときは体から離すのが安全です。


出典


関連記事


冬キャンプの準備は、寝床・服・火・安全の4つを順に埋めていく作業です。いちばん効くマットとシュラフを先に整えれば、あとは手持ちの装備に少しずつ足していけます。虫も人も少ない、空気の澄んだ冬の夜は、その手間に見合う時間です。

関連記事