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ポータブル電源は何Whあれば足りる?電気毛布で一晩の計算式と容量の目安【2026】

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森のキャンプサイトに張ったテントと自転車、地面に広げたソーラーパネル
Photo: Hiboy / Unsplash
目次

ご注意: 容量・出力・動作温度・価格はメーカー公表値と執筆時点の販売価格で、セールで2〜3割動きます。消費電力量は山善の電気敷毛布の公表値をもとにした目安で、気温や設定で変わります。計算はAC出力の変換ロスを0.85として見積もっています。


ポータブル電源のカタログには256Wh、512Wh、1,070Whと容量が並び、価格は3万円から14万円まで開きます。どれを選ぶかは「何を何時間動かすか」で決まるので、答えは1つの計算式に収まります。機器の消費電力量(Wh/時)に使う時間を掛け、AC出力の変換ロス分として0.85で割る。この記事では、キャンプで出番の多い電気毛布・スマホ・ランタンでこの式を回し、250Wh・500Wh・1,000Whの各クラスがどこまでできるかを、現行機種の公表値で並べます。

電気毛布そのものの選び方と、湯たんぽや冬用シュラフとの費用比較は電気毛布はポータブル電源で何時間もつ?に、電源を使わない寝床の作り方は冬キャンプの寒さ対策は電源なしでもできる?にあります。


結論:ソロ1泊なら250Wh、2人分か2泊なら500Wh、家電まで動かすなら1,000Wh

電気毛布1枚を一晩動かすだけなら250Whクラスで足り、2人分の毛布か2泊なら500〜650Whクラス、電気ケトルや冷蔵庫も使うなら1,000Whクラスという分け方です。容量が倍になると重さと価格も倍になるので、目的に対して過剰にしないのが選び方の軸になります。

容量クラスできること重量の目安価格の目安(執筆時点)現行機種の例
230〜290Wh電気敷毛布1枚を適温で一晩(約10時間)、スマホ数回2.8〜3.6kg¥23,000〜33,000Jackery 240 New(256Wh)、EcoFlow RIVER 3(230Wh)、Anker Solix C300 DC(288Wh・AC出力なし)
500〜650Wh電気毛布2枚を一晩、または1枚で2泊。カメラ・ノートPCも5.7〜7.3kg¥60,000〜86,000Jackery 600 Plus(632Wh)、Jackery 500 New(512Wh)
1,000Wh前後電気毛布+小型電気ケトルや車載冷蔵庫。防災用の主力10.8kg¥66,000〜140,000Jackery 1000 New(1,070Wh・定格1,500W)

ソロ1泊の250Whクラスなら

ソロ1泊の基準

Jackery ポータブル電源 240 New

256Wh・AC定格300W・約3.6kg・リン酸鉄(4,000回で容量70%維持)。電気敷毛布「適温」で約10時間、「強」でも約6時間の計算で、ソロ1泊の基準になる容量。定価¥32,800で、セールでは3万円を切る。参考価格 ¥29,520〜32,800

価格はセールで大きく動きます。Jackery 1000 Newは定価¥139,800ですが、執筆時点のAmazonでは¥65,890で、定価の半額以下で出ている時期があります。容量とAC出力の条件で候補を絞ってから、その時点で安いものを選ぶのが合理的です。


計算式:消費電力量(Wh/時)×時間÷0.85

必要な容量は「消費電力(W)」ではなく「消費電力量(Wh/時)」で計算します。電気毛布のように断続運転する機器は、表示の消費電力より実際の消費量がずっと小さいためです。

機器消費電力量の目安根拠
電気敷毛布「強」約35Wh/時山善 YMS-F33P の公表値(消費電力50W、表面温度約53℃)
電気敷毛布「適温」約22Wh/時同上(表面温度約33℃)
電気敷毛布「弱」約13Wh/時同上(表面温度約21℃)
スマートフォンの充電1回約15〜20Wh4,000〜5,000mAhの電池を空から満充電にする分と充電ロス
USB給電のLEDランタン約3〜5Wh/時消費電力3〜5W級の製品をつけっぱなしにした場合

電気毛布はサーモスタットで通電と停止を繰り返すので、「強」でも常時50Wは消費せず、1時間あたり約35Whに落ちます。この「Wh/時」を公表しているメーカーの毛布を選ぶと見積もりが楽で、書いていない製品は消費電力の7割を「強」の目安にしておくと大きく外れません。

0.85で割るのは、AC出力の変換ロス分です。 バッテリーの直流をコンセントの交流に変えるときに1〜2割が熱として逃げるので、カタログの容量をそのまま使える計算にはなりません。USBやシガーソケットの直流出力はこのロスが小さくなります。

使う場面ごとの必要容量

場面計算必要容量合うクラス
ソロ1泊、毛布「適温」8時間+スマホ1回(22×8+20)÷0.85約231Wh250Whクラスでぎりぎり足りる
ソロ1泊、寝入り30分だけ「強」、あとは「適温」(35×0.5+22×7.5)÷0.85約215Wh250Whクラス
ソロ1泊、毛布「強」8時間35×8÷0.85約329Wh500Whクラス
2人分の毛布「適温」8時間+スマホ2回(22×8×2+40)÷0.85約461Wh500〜650Whクラス
ソロ2泊、毛布「適温」8時間×2+スマホ2回(22×16+40)÷0.85約461Wh500〜650Whクラス。現地で充電できない前提
上に加えて小型電気ケトル(1,000W)で湯を3回+1,000W×3分×3回+約150Wh、ただし定格出力1,000W以上が必要1,000Whクラス

ソロ1泊で「強」のまま朝まで使いたい人だけが500Whクラスを考える、という線引きです。実際は寝入りだけ強にして下げる使い方が多いので、256Whクラスで一晩は現実的です。


250Wh・500Wh・1,000Whクラスの現行機種を公表値で比べる

同じクラスでも、AC出力の有無、定格出力、重さが違います。電気毛布を使うならAC出力が必須で、スマホやランタンだけならAC出力なしの軽い機種が安く済みます。

機種容量AC定格出力重量電池・サイクル価格(定価/執筆時点のAmazon)
Jackery ポータブル電源 240 New256Wh300W約3.6kgリン酸鉄、4,000回で容量70%維持¥32,800/¥29,520
EcoFlow RIVER 3230Wh300W(X-Boost時450W)約3.5kgリン酸鉄、3,000回で容量80%維持¥30,900/¥23,559
Anker Solix C300 DC288WhACなし(USB-C最大140W、合計300W)約2.8kgリン酸鉄、3,000回¥34,990/¥23,740
Jackery ポータブル電源 600 Plus632Wh800W(瞬間最大1,600W)約7.3kgリン酸鉄、約4,000回¥86,000/¥62,800
Jackery ポータブル電源 1000 New1,070Wh1,500W(瞬間最大3,000W)約10.8kgリン酸鉄¥139,800/¥65,890

定格出力は「同時に動かせる機器の消費電力の上限」です。電気毛布は50W程度なので300Wで十分ですが、電気ケトルやセラミックヒーターは1,000W前後なので、250Whクラスでは出力が足りずに動きません。暖房を電気でまかなう発想は、容量の面でも無理があります。300Wの小型ヒーターを動かすと1時間で約350Wh消費するので、1,070Whでも3時間で空になります。

星空の下で明かりの灯る3つのテント
電気毛布1枚とスマホ、ランタンまでなら250Whクラスで一晩足りる (出典: Cameron Vaughan / Unsplash)

AC出力なしの軽い機種は、電気毛布には使えない

Anker Solix C300 DCのようなDC専用機は、ACポートを省いたぶん軽く安くなっています。USB-Cで最大140W出せるのでノートPCまで充電できますが、家庭用の電気毛布はコンセント(AC100V)が要るので動かせません。電気毛布が目的ならAC出力つき、スマホ・ランタン・カメラ・ノートPCだけならDC専用、という分け方です。


冬は取り出せる容量が減る:動作温度と充電温度は別

リチウムイオン電池は低温で内部の抵抗が大きくなり、取り出せる容量が減ります。Jackeryは公式に、-20℃で取り出せる容量は25℃と比べて1割程度の減少で済む製品がある一方で、半分程度に下がる製品もあると説明しています。

もう1つ見落としやすいのが、充電できる温度は動作温度と別に決まっていることです。給電は氷点下でもできる機種が多い一方、充電は0℃以上が指定される製品が多く、現地で使い切ると暖かい場所に移さないと充電できません。

機種動作温度(給電)充電温度出典
Jackery ポータブル電源 1000 New-10〜45℃0〜45℃Jackery公式ブログ
Jackery ポータブル電源 500 New-20〜45℃-20〜45℃同上。氷点下でも充電できる例
Anker Solix C300 DC-20〜40℃0〜40℃Anker公式製品ページ
EcoFlow RIVER 3-10〜45℃0〜45℃EcoFlow取扱説明書

関東のキャンプで想定する最低気温は、平地の12月で0℃前後、標高500mの1月で-5℃前後なので、動作温度が-10℃までの機種で足ります。ただし容量が減るぶんを見込んで、冬は上の計算式に1〜2割の余裕を足しておくのが安全です。256Whクラスでソロ1泊が「ぎりぎり」の計算なら、冬は「適温」を基本にして「強」を短くする運用になります。

夜の山で明かりの灯るドーム型テント
氷点下では取り出せる容量が減る。冬は計算に1〜2割の余裕を足す (出典: Valery Sysoev / Unsplash)

冬に使うときの5つの注意

Jackeryが氷点下での使用について公式に挙げている注意点を、キャンプ向けに言い換えるとこうなります。

  • 出発前に満充電にしておく。 現地の気温が充電温度を下回ると、使い切っても充電できない
  • 本体を包んだり囲んだりしない。 保温のつもりで毛布にくるむと放熱できず、安全機能で止まることがある。テントの中に置くだけでよい
  • 石油ストーブや焚き火のそばに置かない。 高温の物を近づけない
  • 急激な温度変化を避ける。 冷え切った本体を暖かい車内ですぐ充電しない
  • 車内やテントに置きっぱなしにしない。 夏の車内は高温、冬の屋外は低温で、どちらも電池を傷める

電池の種類と寿命:リン酸鉄なら10年単位で使える

現行の小型機はほぼリン酸鉄リチウム(LFP)で、サイクル寿命が長いのが特長です。Jackeryは4,000回の充放電後も容量70%を維持、EcoFlowは3,000回後に80%、Ankerは3,000回と公表しています。年に10回キャンプで使い切っても400年分の計算になるので、キャンプだけなら寿命を気にする必要はなく、自然放電と保管温度のほうが効いてきます。

保管は、メーカーの指示に従います。一般的なポータブル電源は60〜80%の残量での保管を勧めていますが、Anker Solix C300 DCのように100%満充電での保管を可とする機種もあり、防災用に常に満充電で置いておきたいなら、そこまで確認して選ぶと迷いません。


買い時と持ち込みのルール

ポータブル電源は定価で買う製品ではなく、セールで2〜3割、機種によっては半額近くまで動きます。2026年は楽天のブラックフライデーが11月20日20時〜27日、Amazonのブラックフライデーが11月27日前後で、冬キャンプの購入期と重なります。10月中に容量とAC出力の条件を決めておき、セールで価格だけ比べるのが無駄のない買い方です。

飛行機には持ち込めません。 JALとANAは、リチウムイオン電池の機内持ち込みを160Wh以下に限っていて、預け入れもできません。230Wh以上のポータブル電源はすべて対象外なので、飛行機で行くキャンプには持っていけず、車か宅配便が前提になります。


ポータブル電源と電気毛布のベストチョイス

電気毛布1枚のソロ1泊、スマホ・ランタン専用、2人分や2泊の3つの場面から1台ずつ選びました。どれも執筆時点でAmazonに正規の出品があります。

💡 ここで迷ったら

ソロ1泊の基準

Jackery ポータブル電源 240 New

256Wh・AC定格300W・約3.6kg・リン酸鉄(4,000回で容量70%維持)。電気敷毛布「適温」で約10時間、「強」でも約6時間の計算で、ソロ1泊の基準になる容量。定価¥32,800で、セールでは3万円を切る。参考価格 ¥29,520〜32,800

💡 ここで迷ったら

同クラスで安い

EcoFlow RIVER 3(230Wh)

230Wh・AC定格300W(X-Boost時450W)・約3.5kg・リン酸鉄(3,000回で容量80%維持)。240 Newより容量は少し小さいが、執筆時点のAmazon価格は¥23,559と安い。電気毛布「適温」で約9時間の計算。参考価格 ¥23,559〜30,900

💡 ここで迷ったら

スマホ・ランタン専用

Anker Solix C300 DC

288Wh・AC出力なし・USB-C最大140W(合計300W)・約2.8kg。電気毛布は使えないが、スマホ・ランタン・カメラ・ノートPCの充電だけなら、このクラスでいちばん軽くて安い。給電は-20℃まで、充電は0℃以上。参考価格 ¥23,740〜34,990

💡 ここで迷ったら

2人分・2泊

Jackery ポータブル電源 600 Plus

632Wh・AC定格800W(瞬間最大1,600W)・約7.3kg・リン酸鉄(約4,000回)。電気毛布2枚を一晩、またはソロで2泊の容量。定価¥86,000で、執筆時点のAmazonは¥62,800。2人以上か連泊が前提の人向け。参考価格 ¥62,800〜86,000

💡 ここで迷ったら

計算の基準になる毛布

山善 電気敷毛布 140×80cm YMS-F33P

消費電力50W、消費電力量は強約35Wh・適温約22Wh・弱約13Wh(1時間あたり)を公表している敷き型。この数字があるおかげで、ポータブル電源の持ち時間を計算で出せる。丸洗い可。参考価格 ¥5,000〜7,000


よくある質問(FAQ)

キャンプのポータブル電源は何Whあれば足りる?

電気敷毛布1枚を「適温」で8時間使い、スマホを1回充電するなら約231Whで、250Whクラスで足ります。2人分の毛布か2泊なら約460Whで500〜650Whクラス、電気ケトルや冷蔵庫も動かすなら1,000Whクラスが目安です。

電気毛布を一晩使うのに必要なポータブル電源の容量は?

山善の電気敷毛布の公表値では、適温で1時間約22Wh、強で約35Whです。AC出力の変換ロスを0.85として、適温8時間なら約207Wh、強8時間なら約329Whが必要になります。寝入りだけ強にして適温に落とす使い方なら、256Whクラスで一晩もちます。

ポータブル電源の容量の計算方法は?

機器の消費電力量(Wh/時)に使う時間を掛け、AC出力の変換ロス分として0.85で割ります。消費電力(W)ではなく消費電力量(Wh/時)を使うのは、電気毛布のように断続運転する機器は表示の消費電力より実際の消費が小さいためです。

冬にポータブル電源の容量が減るのはなぜ?

低温で電池内部の抵抗が大きくなり、取り出せる容量が減るためです。Jackeryは-20℃で25℃比1割程度の減少で済む製品がある一方、半分程度に下がる製品もあると説明しています。冬は計算に1〜2割の余裕を足し、動作温度が氷点下まで対応した機種を選びます。

ポータブル電源は氷点下でも充電できる?

機種によります。多くの製品は給電が-10〜-20℃まで可能でも、充電は0℃以上と別に定められています。Jackery 500 Newのように-20℃で充電できる機種もあるので、現地で充電する予定があるなら充電温度を確認してから選びます。

ポータブル電源は飛行機に持ち込める?

持ち込めません。JALとANAはリチウムイオン電池の機内持ち込みを160Wh以下に限り、預け入れもできません。キャンプ用のポータブル電源は230Wh以上なので対象外で、車か宅配便で運びます。


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ポータブル電源の容量は、使う機器の消費電力量と時間から計算すれば迷いません。ソロで電気毛布1枚なら250Whクラス、2人分や2泊なら500〜650Wh、家電まで動かすなら1,000Wh。冬は取り出せる容量が減るぶんの余裕を足し、充電できる温度を確かめてから、セールで価格だけ比べる。それで過不足のない1台が決まります。

出典:Jackery ポータブル電源 240 New 製品ページ、Jackery「氷点下でポータブル電源を使用できる?」、Jackery ポータブル電源 600 Plus カタログ、Anker Solix C300 DC 製品ページ、EcoFlow RIVER 3 製品ページ、EcoFlow RIVER 3 取扱説明書、ANA「モバイルバッテリーの取り扱い変更について」、JAL 機内持ち込み・お預かりに制限のあるもの

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